日本無機
ATMWC 無接着剤・低発塵 500°C 耐熱 HEPA フィルター
製品概要
ATMWC は連続使用 500°C(最大 550°C × 1h)の超耐熱 HEPA フィルター。ステンレスメッシュで補強したガラス繊維濾材により高い機械強度を実現し、ステンレス製フレーム・セパレーターと合わせて、クリーンオーブン・原子力施設・発電所の高温空気処理に対応します。
主な特長
・連続使用 500°C、ピーク 550°C × 1h
・捕集効率 99.97% @ 0.3 μm
・高強度仕様(ガラス繊維+ステンレスメッシュ)
・オールステンレス製フレームおよびセパレーター
・無接着剤構造:濾材・シールとも有機接着剤不使用、低発塵でシロキサン放出なし
対象業界:医療、医薬、電子、発電、原子力
特長・仕様
| No. | 型式 | 捕集効率 | W (mm) | H (mm) | D (mm) | 風量 (CMM) | 風量 (CMH) | 初期圧損 (Pa) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ATMWC-Z-Q-F | 99.97%@0.3μm | 305 | 305 | 150 | 2.5 | 150 | 350 |
| 2 | ATMWC-Z-Q-F | 99.97%@0.3μm | 305 | 610 | 150 | 6.0 | 360 | 350 |
| 3 | ATMWC-Z-Q-F | 99.97%@0.3μm | 457 | 457 | 150 | 7.0 | 420 | 350 |
| 4 | ATMWC-14-Q-F | 99.97%@0.3μm | 610 | 610 | 150 | 14.0 | 840 | 350 |
| 5 | ATMWC-Z-Q-F | 99.97%@0.3μm | 762 | 610 | 150 | 18.0 | 1080 | 350 |
| 6 | ATMWC-Z-Q-F | 99.97%@0.3μm | 915 | 610 | 150 | 22.0 | 1320 | 350 |
| 7 | ATMWC-Z-Q-F | 99.97%@0.3μm | 915 | 762 | 150 | 28.0 | 1680 | 350 |
| 8 | ATMWC-Z-P-F | 99.97%@0.3μm | 305 | 305 | 290 | 3.5 | 210 | 300 |
| 9 | ATMWC-Z-P-F | 99.97%@0.3μm | 305 | 610 | 290 | 9.0 | 540 | 300 |
| 10 | ATMWC-Z-P-F | 99.97%@0.3μm | 457 | 610 | 290 | 14.5 | 870 | 300 |
| 11 | ATMWC-20-P-F | 99.97%@0.3μm | 610 | 610 | 290 | 20.0 | 1200 | 300 |
| 12 | ATMWC-Z-P-F | 99.97%@0.3μm | 762 | 610 | 290 | 25.5 | 1530 | 300 |
詳細説明
ATMWC は日本無機の耐熱シリーズのフラッグシップ機で、極限の熱環境に耐える補強濾材を採用。ガラス繊維濾材をステンレスメッシュで挟み込むことで、高面風速下でも振動や熱膨張に耐えます。
材質と構造
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| フレーム | STAINLESS STEEL |
| 濾材 | GLASS FIBER (Held by wire net) |
| 最高使用温度 | 500°C (Max. 550°C/1h) |
| セパレーター | STAINLESS STEEL |
| ガスケット | GLASS PAPER |
| グリル(下流) | - |
| グリル(上流) | - |
| シール剤 | GLASS FIBER |
| 最大風量 | Can be calculated on request |
| 最大終期圧損 (Pa) | 500 |
風量 vs 圧力損失(代表値)
無接着剤・低発塵構造
一般的な HEPA は濾材とフレームの接着・封止にポリウレタン(PU)やシリコーンを使用しており、これらのシール材の長期使用温度はおおむね 100〜200°C 級です。それを超えると接着層はまず軟化・分解して有機分子を放出し、続いて繰返し熱サイクルで脆化・剥離します——フィルター自体が発塵源になるということです。ATMWC は有機接着剤を一切使用せず、封止はガラス繊維、フレームとセパレーターはステンレスで、組立全体が金属とガラスのみで構成されます。| 部位 | 一般的な接着剤使用 HEPA | ATMWC(無接着剤) |
|---|---|---|
| シール材 | ポリウレタン / シリコーン | GLASS FIBER |
| 濾材の接着 | 有機バインダー | なし(ガラス繊維(ワイヤーネット保持)) |
| セパレーター | アルミ箔+ホットメルト | STAINLESS STEEL |
| 高温時のアウトガス | 有機分子、シロキサン | なし |
| 熱サイクル後の発塵 | 接着層の劣化とともに増加 | 安定を維持 |
有機接着剤がなければ、熱分解する対象そのものが存在しません。実務上、次の 2 点の差が生じます。
- 低発塵 — 接着層の劣化・剥離は高温フィルターにおける自己発塵の最も一般的な原因です。無接着剤構造では、昇降温を繰返してもフィルターの経年により下流の粒子数が再上昇することがありません。
- シロキサン汚染なし — シリコーンシールは高温でシロキサンを放出し、ウェハー・光学面・成膜表面に付着するとヘイズと歩留り低下を招きます。半導体、光学コーティング、OLED プロセスは特にこの影響を受けやすい工程です。
ATMWC の 500°C 温度域では、無接着剤は「付加価値」ではなく唯一の解です。有機系シール材はこの温度に達するはるか手前で完全に分解するためです。つまり連続 500°C を謳えるフィルターは構造上必然的に全無機であり、低発塵は追加加工ではなくその構造から必然的に得られる結果です。







